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西南地方会 「共謀罪」の創設に反対する声明文

 

私たち在日大韓基督教会西南地方会は2017年4月25日、当所属の小倉教会で第67回西南地方会総会を開催し、昨今国会で審議中の「共謀罪」の創設に反対する声明文を採択した。

去る3月21日、安倍内閣が閣議決定した「組織犯罪処罰改定案」は犯罪を計画段階で処罰する「共謀罪」の趣旨を盛り込んだものである。我々は、「戦前回帰」に繋がるこの動きを危惧し、反対する。テロを未然に防いで治安を守るというが国民の内心の自由まで監視する全体国家主義へと進む危険をはらんでいるからである。

戦前の「治安維持法」(1925-1945年)は国民の内心の自由を奪い恐怖に陥れ、国の政策に疑問を抱く良心を踏み躙り、戦争国家へと進んだ。隣人を愛し、平和に暮らす道を説く宗教関係者も多く検挙された。同志社大学在籍中であった尹東柱詩人は自民族の言葉で詩作したことが不穏思想嫌疑をかけられ、27才で獄死させられた。

我々在日大韓教会では厳しく監視され京都南部教会閉鎖、牧師、信徒が多数投獄され、西南地方会に属する厚狭西部伝道所(宇部教会前身)の朴尚東牧師、下関教会の李完模牧師が治安維持法違反を理由に逮捕された。

我々が属する在日大韓基督教会は、大日本帝国における日清戦争(1894年)、日露戦争(1904年)の結果、日本の朝鮮支配が確実になった時代、在日本東京朝鮮耶蘇教連合教会設立(1908年)から始まる。1910年の強権的な日韓併合により祖先代々の土地を奪われた亡国の民が流民として日本に住まわざるを得なくなった。1923年の関東大震災、1931年から始まる15年戦争と敗戦、そして解放後の戦後72年を在日少数者として生き抜いた我々は日本国の永久平和と多文化多民族共生社会の先駆けとなることを祈り地域住民として日本の戦後繁栄を支えてきた。最近は日本基督教団九州教区とヘイトスピーチ共同集会を開きその闇の根にあるものを考え、癒しの働きを決意した。

 

我々は、主イエス・キリストが説いた「剣を取るものは剣で滅びる」は真実であることを歴史から学んだ。戦争へと向かう足音が聞こえる東アジアにおいて、不幸な歴史を繰り返す布石といえる「共謀罪」創設に断固反対する。

2017年4月25日

第67回西南地方会総会 参加者一同

 

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