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第15回 在日大韓基督教会 人権シンポジウム 声明書発表

 

在日大韓基督教会(KCCJ)社会委員会・在日韓国基督教会館(KCC)・在日韓国人問題研究所(RAIK)・西南在日韓国基督教会館(西南KCC)が共催した、第15回人権シンポジウムが関西セミナーハウスにて2010年11月7日(日)18時?9日12時(火)間、二泊三日の日程で開かれました。KCCJ牧師・長老・全国女性会、全国青年会及び日本の諸教会より、39名の参加でした。

私たち在日大韓基督教会(以下KCCJ)は、合同する教会です。特定の教派ではない、エキュメニカルな信仰の群れです。出自や背景の違いはあっても、1908年からの現在に至るまでの間、この日本の社会にあって福音伝道に遣わされているKCCJの歩みを思い起こさなければなりません。
宣教課題の一つとして、KCCJは、ひとの尊厳が尊重される多民族・多文化共生社会の実現にむけて人権シンポジウムを重ねてきているのです。

※ 声明書は、資料室にてダウンロード可能です。

第15回在日大韓基督教会人権シンポジウム声明書

私たちは、2010年11月7日から9日にかけて、関西セミナーハウスにおいて、在日大韓基督教会(以下、KCCJ)社会委員会・KCC・西南KCC・RAIKの主催で「韓国併合100年とKCCJの宣教」の主題のもと、第15回KCCJ人権シンポジウムを開催した。
このシンポジウムにはKCCJの牧師・長老・信徒、全国教会女性連合会、青年会全国協議会および、日本の諸教会から39名が参加した。「韓国併合」100年という歴史の節目において、私たちは在日コリアンの歴史的起源を再確認するとともに、KCCJのこれまでの宣教の歩みを真摯に検証し、これからの課題について協議した。

私たちは、日本の近現代史のなかに今なおはびこる「天皇制」と植民地主義の問題を直視した。朝鮮をはじめとする東アジア諸国にむかって、際限のない対外侵略をくりかえした近代日本の背景には、国家神道を統合原理として民衆に犠牲を強要し続ける「天皇制」の存在があった。この体制は戦後もそのまま連続しており、植民地支配責任の清算と戦後補償は未解決なままである。天皇を頂点として人々を序列化し、人々を差別するこの構造は、いま外国人を在留資格別に分断し、同化と排除を強要しつづけている。

2001年の「9・11事件」以降、外国人・民族的マイノリティを監視・管理しようとする世界的な流れに追随して、日本は2007年、日本に入国・再入国する外国人からの顔写真・指紋情報登録制度を導入した。さらに2009年、外登法を廃止して新たな在留管理制度を導入するため、入管法・入管特例法・住民基本台帳法の改定法を制定した。これにより2012年7月から、在日外国人を特別永住者/中長期在留者/非正規滞在者に分断し、管理・排除する制度が実施される。在日外国人の人権保障をめぐる施策をまったく欠いたまま、外国人監視・管理制度だけが肥大化していく現状は、きわめて危険であると認識する。

私たちと私たちの隣人には小さくされ、痛みを受けている人たちがいる。KCCJは歴史の節目に立つたびに、この地において人間の尊厳を剥奪された人々のための取り組みを宣教課題として掲げてきた。にもかかわらず、この宣教課題は果たして全教会的課題として担われてきたのだろうか。そのための具体的な努力が実際にどれだけ行われたのだろうか。私たちは悔い改めの中でそのことを問わなければならない。私たちは、KCCJがディアスポラの地・日本において神の宣教の業に参与するなかで、「マイノリティ性」「多様性」「エキュメニカル性」という特徴を与えられたことを再確認し、以下の課題をたて、この地における平和と正義の実現の為に尽力していくことを祈りとあわせてここに宣言する。

1.すべての人の尊厳が尊重される多民族・多文化共生社会の実現にむけて、「新たな在留管理制度」の導入に反対し、「外国人住民基本法」の制定運動をさらに力を入れて推進する。
2.人種差別撤廃法の制定を求めるとともに、政府から独立した国内人権機関の創設を、国会・政府に訴えかけていく。
3.KCCJにあたえられた牧師・長老・信徒の共同体の「多様性」を豊かな恵みとし、キリストにおける和解と一致と連帯を実現できるよう、働きかけ続ける。
4.KCCJがこれまで培ってきた国際・地域・個教会レベルにおけるエキュメニカルなネットワークを拡大・内実化させる。
5.以上の課題を継続して担っていくために、人権シンポジウムを今後とも持続的に開催する。

2010年11月9日

第15回KCCJ人権シンポジウム参加者一同
在日大韓基督教会(KCCJ)社会委員会
在日韓国基督教会館(KCC)
在日韓国人問題研究所(RAIK)
西南在日韓国基督教会館(西南KCC)

 

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