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선교위원회

日・韓・在日3教会の国際シンポジウム

掲載日 : [14-10-08]   照会数 : 9729







日・韓・在日3教会の国際シンポジウム
ヒロシマで開催
 
韓国・日本・在日教会3教会の国際シンポジウムが2014年10月7日~8日、広島で開催された。外キ協と韓国NCCが主催して今回第17回となるシンポジウムには、韓国教会から16人をはじめ、日本・在日教会から合わせて55名の参加者が集まった。
 
開会礼拝と基調報告「日韓条約から49年-日本政府/社会/教会の現在」から始まった1日目の主題講演では、『日本型排外主義』を執筆した樋口直人・徳島大学准教授を招いて、いま日本国内で行なわれているヘイト・スピーチについて社会学的な側面から語っていただいた。日本の各地で起きているヘイト・スピーチという排外主義運動がなぜ起こっているのか、在日韓国・朝鮮人が標的になるはなぜなのかということを教えていただいた。これまでのヘイト・スピーチ分析とはまた違った視点から、日本の排外主義運動の根深さを学んだ。
 
続いて、それぞれがいま立っている現場での働きや課題について発題がなされた。大矢直人牧師(日本バプテスト同盟)「日本における移住者と多文化教会」、許伯基牧師(KCCJ)「ヘイト・スピーチと在日韓国教会」、禹三悦牧師(韓国NCC)「人種差別撤廃のための韓日キリスト者の課題」、吉高叶牧師(日本バプテスト連盟)「もし創造的に生きたければ、罪責的に生きよ」、金成元長老(KCCJ)「日本社会・韓国社会への提言」、飛田雄一・神戸学生青年センター館長「日本の戦後補償問題の現在」、李英牧師(韓国NCC)「移住民と教会の宣教課題」、金在源「青年の旅(全5回)で学んだこと」である。
 
また、2日目には、大韓イエス教長老会移住民宣教協議会共同代表のキム・ギュボク牧師に、「東アジアの和解と平和のために」というテーマで主題講演をしてもらった。東北アジアの歴史と、現在の情勢、日本やアメリカの危機的状況を踏まえて、東北アジアでの和解と平和実現のために成し遂げられなければならないことについて語っていただいた。
 
昨今、日本のニュースなどを見ていると、外国人をひとくくりにし、日本人にとって外国人の印象をよくないものにしてしまうような報道の仕方が目立つ。また、インターネット上では、むやみに外国人を攻撃するような言論が飛び交っている。このような状況があるからこそ、いま韓国、日本、在日教会が集まり、それぞれが抱えている問題を共有し、話し合うことは非常に大きな意味がある。キリスト者から和解と平和が広がっていくことを願い、行動していかなければならないと思わされた2日間であった。
 (報告:金在源)


●第17回韓国・日本・在日教会国際シンポジウム共同声明文●
 
「神は、キリストを通してわたしたちをご自分と和解させ、また和解のために奉仕する任務をわたしたちにお授けになりました。」(Ⅱコリント5:18)
 
私たち韓国・日本・在日のキリスト者は、2014年10月7~8日、戦争の悲劇と平和の祈願を体現する、日本広島県広島市の国際青年会館アステールプラザならびに日本バプテスト連盟広島キリスト教会で、「未来への責任:東アジアの和解と平和―日本・在日・韓国教会の共同課題をヒロシマから考える」という主題のもと、第17回国際シンポジウムを開催した。

朝鮮半島の南と北が核問題を中心に激しく対立し、世界第二の経済大国として浮上しようとする中国を押さえ込もうとするアメリカの覇権が揺らぐ変革期を、私たちは迎えている。国家間の領土紛争が増加しており、日韓両国の保守政権によって歴史歪曲が進行している。さらに、日本の平和憲法再解釈と集団的自衛権容認による再軍備化ならびにアメリカ軍の再配置と、強化された日米韓共同軍事演習が、朝鮮半島と東アジアの和解と平和を脅かし、残虐な戦争へといたる懸念が増しつつある。

そして近年、韓国と日本において、外国人住民に対する排外主義的傾向が高まっている。偏狭な国粋主義に基づく差別的・排外主義的な言説が、インターネットやマスメディアを通じて無批判に拡散され、人権保護への取り組みにたいする脅迫や、「ヘイト・スピーチ」と呼ばれる差別煽動行為が繰り返されている。これらの差別行為は、両国がすでに批准している国連の人種差別撤廃条約において明確に犯罪行為として規定されているにもかかわらず、両国は対応する国内での差別禁止法を整備するにいたっていない。その結果、両国の外国人住民に対する差別的言動は増加の一途を辿っている。韓国社会においては、排他的な自民族中心主義が移住労働者への搾取制度の改善と人種差別の克服を妨げている。一方、日本社会においては、過去の侵略と植民地支配という暴力の歴史に対する反省の深化と共有がいま急速に失われていることが、近隣諸外国に対する敵意を煽り、そのことが外国人住民、とりわけ在日韓国朝鮮人に対する差別的言動を蔓延させる大きな要因となっている。

このような東アジアと日韓両国の状況を、私たち韓国・日本・在日教会に集うキリスト者は深く憂慮する。私たちキリスト者は、神に作られたすべての命の尊厳が守られる社会の実現のために、共に祈りと力を合わせなければならない。神から和解と希望の福音を告げる使命を託されている者として、憎悪と差別とが満ちるこの社会の中で、私たちは沈黙することなく共に声を上げなければならない。過去の暴力の歴史に向き合い、その過ちを真に告白し、和解と信頼が実現する未来へと私たちは共に歩まなければならない。

それゆえに、私たち韓国・日本・在日教会に集うキリスト者は、以下の事柄について、共に取り組んでゆくことを確認する。

1.私たちは、東アジアの和解と平和のために、広がりを見せる歴史歪曲と領土紛争と軍備増強に反対し、日韓両政府が正義と平和と命のために仕えるよう求め、「見張り」の役割を果たす。

2.私たちは、日韓両政府が「人種差別禁止法」を制定し、外国人住民と社会的少数者の権利を保障することを求める。

3.私たちは、植民地主義、人種主義を乗り越え、共に生かし合う教会と社会を形成するために、互いの課題と成果を共有することのできるネットワーク作りを推進する。

4.私たちは、韓国・日本・在日教会が出会い、歴史教育、平和教育、人権教育をより豊かにするため学び合うプログラムを推進する。

5.私たちは、外国人住民の権利保障が福音宣教であることを認識し、その実現のためにアジアと世界の教会との協力を推進する。

6.私たちは、これらの使命を担うために韓国・日本・在日キリスト者の連帯と協力を継続することを確認し、第18回国際シンポジウムを2016年、韓国で開催する。
 
2014年10月8日


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