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선교위원회

外国人被災者 調査

掲載日 : [11-11-01]   照会数 : 14741

◆「外国人被災者」調査◆月報 2011年11月(2011年11月1日集約)

◆作成◆NPO笑顔のお手伝い仙台キリスト教連合被災支援ネットワーク(東北ヘルプ)
外登法問題と取り組む全国キリスト教連絡協議会(外キ協)

◆3月11日、東日本大震災で被災した青森・岩手・宮城・福島・茨城の5県には、91,147人の在日外国人が暮らしていました。そのうち「災害救助法」が適用された市・町・村に住む外国人は75,281人となります。その内訳は、中国27,755人、韓国・朝鮮12,199人、フィリピン9,617人、ブラジル7,270人、タイ3,859人……と続き、在留資格別では「永住者」19,685人、「日本人の配偶者等」7,920人……などとなります。◆しかし、地震から8カ月たった現在でも、私たちは外国人被災者に関する情報を断片的にしか知り得ていません。それは、外国人被災者の居住地が5県にわたり、また154の市・区・町・村のあまりにも広範囲に及ぶこと、外国人のほとんどがコミュニティを形成することなく地域社会の中で孤立して生活してきたこと、そして日本社会において周縁化されてきたからです。

◆私たち「東北ヘルプ」と「外キ協」は、「NPO笑顔のお手伝い」と共に、まず1990年代以降、東北の農村・漁村へ日本人との国際結婚で移住して来た中国人女性・韓国人女性・フィリピン人女性たちとその子どもたちに対する調査から始めることにしました。

◆第一次調査として9月~10月、地元の教会やNPOなどのルートを通して、宮城県下の移住女性、おもに、日本人と結婚した韓国人女性、中国人女性に対する面接調査を始めました。

<仙台市とその周辺>
◇韓国人Aさん66歳。(日本に来て)35年在住。震災にて店が損壊し、4月に閉店。夫・日本人(76歳)も高齢であり、店の再建は不可能。今後の生活が心配。義捐金なし。

◇韓国人Bさん40歳。12年在住。飲食店を経営していたが、震災でかなり損壊して、店を再開できない。自宅も家財など損壊。義捐金なし。

◇韓国人Cさん57歳。30年在住。家屋の壁が崩落し、家財すべて損壊するも、「一部損壊」認定。義捐金なし。夫・韓国人(56歳)が失業し、生活再建が困難、とりわけ子ども(高2)の教育費が困難だという。

◇韓国人Dさん57歳。15年在住。夫・日本人(58歳)は会社員。敷地の地盤が沈下し下水管損壊、屋根瓦が崩落、家屋が傾斜。「大規模半壊」認定。市から義捐金あり。

<県北地区>
◇韓国人Aさん64歳。8年在住。家屋が古く、震災により損壊、「一部損壊」認定。義捐金なし。生活のため仕事を探したが、雇用状況が悪く無職。夫・日本人(56歳)は会社員。夫の母(81歳)と弟(54歳)も同居。高齢者家族であり今後の生活が心配。

◇韓国人Bさん48歳。夫・日本人(55歳)。家の天井が崩落、家財すべて損壊、家屋は傾斜。「一部損壊」認定。義捐金なし。保険も未加入。さらに養鶏の鳥が全部死。今後の生活がたいへん不安だという。

◇韓国人Cさん56歳。家屋の壁崩落、家財損壊するも、「一部損壊」認定。義捐金なし。夫・日本人(59歳)は農業を営むが、農機具も損壊。母(83歳)、弟(56歳)とも同居し、高齢者の家族であり今後の生活にたいへん不安だという。

◇韓国人Dさん57歳。在住8年。夫・日本人(63歳)は震災後、無職に。自宅のローンの支払いも困難に。震災後の心労で体重が15キロ減少し病気になってしまったが、お金がなく入院もできず、自殺を図る。

◇フィリピン人Eさん39歳。14年在住。永住権取得。震災後に夫・日本人(60歳)が急病で死去。夫の借金があり、財産をすべて処分。わずかなお金だけが残る。子ども4人(小学6年・3年・2歳・1歳)。地域ではほとんど雇用機会がないため、無職。現在、生活保護申請の待機中。

◇韓国人Fさん53歳。家屋などに被害が出るも、「一部損壊」認定。義捐金なし。夫・日本人(54歳)は農業。母(87歳)も同居、子ども2人(高3・中2)。震災で農業被害があり、現在も野菜作りがうまくいかず、生活が困難。妻として固定収入を望むが、雇用状況が悪く働けない。抑うつ状態になり現在も通院中。

◇韓国人Gさん47歳。在住10年。家屋が一部損壊するも、義捐金なし。夫・日本人(54歳)は会社員。子ども1人(小学3年)、母(83歳)と弟(53歳)も同居。6年ほど仕事に就くが、交通事故で体を悪くし、仕事ができない。早く体を直し仕事をしたいが、年齢と外国人のため就職が困難。子どもも小さいので、お金が必要だという。

◇韓国人Hさん34歳。在住2年6カ月。夫・日本人(50歳)は会社員。母(82歳)。震災の時自宅にいました。大きな被害はありません。義捐金なし。

◇韓国人Iさん49歳。在住5年。夫・日本人(58歳)は農業。震災の時自宅にいました。大きな被害はなく、家財が壊れた程度です。義捐金なし。

◇韓国人JOさん50歳。在住8年。夫・日本人(51歳)は会社員。母(71歳)。今回の震災で病気がひどくなり、帰国したいが、余裕が無いので我慢しているという。

◇韓国人Kさん52歳。在住7年。夫・日本人(58歳)は農業。震災後、精神的に不安な日々が続く。職を求めるも求人がない。義捐金なし。

◇韓国人Mさん55歳。在住9年6カ月。夫・日本人(54歳)は会社員、子ども(高2)。家屋や家財に被害があるが、義捐金なし。「震災にて生活の全てがおかしくなりました。行っていた職場も無くなりました。今後の生活資金・教育費が心配です」という。

◇韓国人Nさん53歳。夫・日本人(57歳)は大工、母(80歳)。家財に多くの損害、家屋も損壊が出たが資金的に厳しく直せない状況。義捐金なし。

◇韓国人Oさん70歳。在住11年。夫・日本人(48歳)は会社員、娘・韓国人(43歳)は自営業。家屋も家財も損壊。義捐金なし。

<県南地区>
◇韓国人Aさん57歳。夫・日本人(56歳)は無職。家屋・屋根瓦が崩落、家財すべてが損壊するも、「一部損壊」認定。義捐金なし。震災後1週間は避難所生活。

◇韓国人Bさん43歳。在住5年。夫・日本人(58歳)は会社員。母(83歳)、息子(3歳)。津波で家が流され、全財産喪失。現在、アパート暮らし。義捐金は国、韓国、市、夫の会社からあり。

◇韓国人Cさん58歳。在住9年。夫・日本人とは震災前は何事もなく暮らしていたが、震災後に心労と風邪から病気になり、半年入院後、9月に死去。親類縁者との財産を含め協議が未だできていない。

◇韓国人Dさん60歳。夫・日本人(74歳)は農業。家屋等の被害は少ないが、高齢のため心配。

◇韓国人Eさん52歳。夫・日本人(59歳)は会社員。家屋にヒビが入り、家財に損傷、「一部損壊」認定。

<沿岸周辺>
◇中国人Aさん37歳。津波にて家が全壊。仮設住宅にて夫・日本人(48歳)、子ども2歳と4歳の娘と生活。義捐金あり。現在、夫は現地に雇用がないため仙台に通いで仕事をしている。自分も家計を支えるため、子どもを幼稚園に預け、地元の民宿にてアルバイト中。子どもも小さく、今後の住居・生活が心配。子どもたちの冬の衣類がない。

◇中国人Bさん在住14年。津波にて家が全壊。夫・日本人(60歳)も津波にて死去。子どもは小学3年と6年生。夫が保険等にも未加入であったため義捐金のみ。相続する財産もない。現在、地元の民宿にてアルバイト。今後、住居・生活・子どもの養育が心配。今の状況だと暮らしていくことが大変困難だという。⇒石油ストーブ贈呈。

◇中国人Cさん39歳。津波にて家が全壊。夫・日本人と中学2年の子ども仮設住宅にて生活。義捐金あり。夫が無職になり、自分も雇用を求めているが、地元にはないため別の町にて求職中。今後、住居・生活が心配。

◇フィリピン人Dさん仮設住宅。現在、夫・日本人が震災後に無職になり、また病気になったため、家計を支えるために3歳の子どもを抱え、別の市にて仕事に就いている。

◇韓国人Eさん56歳。2010年6月より居住。津波にて家が床上浸水、「大規模半壊」の認定。車が流され夫・日本人(66歳)が骨折の重傷で、2か月間入院。夫の年金にて暮らしていたが、経済的に苦しくパートに出る。だが、ストレスで仕事ができない状況。現在、家の畳などを修理して自宅で暮らしているが、家財や服なども全て消失し、生活が困難。行政から入院費のみおりた。

*緊急を要する家庭については、追加調査し、支援手段を講じていきます。

*なお、地域によって面接した韓国人女性の数と中国人女性の数に偏りがあるのは、調査の糸口のルートによるものです。今後は、調査地域を広げると共に、フィリピン人女性やタイ人女性へと調査対象を広げていきます。

◆連絡先◆
○仙台キリスト教連合被災支援ネットワーク(東北ヘルプ)〒980-0012 宮城県仙台市青葉区錦町1-13-6 エマオ2F D電話:022-263-0520/FAX:022-263-0521/Eメール:touhokuhelp@image.ocn.ne.jpホームページ http://tohokuhelp.com/

○外登法問題と取り組む全国キリスト教連絡協議会(外キ協)〒169-0051 東京都新宿区西早稲田2-3-18 日本キリスト教会館52号室 RAIK内電話:03-3203-7575/FAX:03-3202-4977/Eメール:raik@kccj.jp/ホームページ http://gaikikyo.jp◆郵便振替 00120-0-763841 口座名:外キ協被災者支援  ◆三菱東京UFJ銀行 高田馬場支店 (普通)0435182  口座名:ガイキキョウ被災者支援


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TEL: 03-3202-5398、FAX: 03-3202-4977
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