そこで、王は答える。『はっきり言っておく。わたしの兄弟であるこの最も小さい者の一人にしたのは、わたしにしてくれたことなのである。』(マタイ25:40)
このたびの九州熊本を中心とする大地震の被災者の方々に、心よりお見舞い申し上げます。日本は地震多発国と言っていいでしょう。数十年の間に大きな被害をもたらした阪神・淡路大震災、東日本大震災、そして今回の熊本大地震を、私たちは経験しました。私たち人間には自然災害を予知し回避することは困難です。ただただ自然の力の中で人間の力の弱さを感ぜずにはおれません。
私は阪神・淡路大震災時に大阪の建築設計事務所で勤務していました。被災直後の神戸・芦屋を中心に、勤務していた会社が設計した建物を中心に被害調査を
して回りました。ほとんどと言っていいほど建物が倒壊または傾き、またあちこちで火災のために焼野原のようになった光景が今でも心の中に残っており、今でも心を強く締め付けられる思いをいたします。設計を担当した建物に大きな被害がないことを確認したものの、私は複雑な思いでした。というのも私は阪神・淡路の大震災が起こる数カ月前から、設計事務所に留まるか、それとも神学校に入り献身するかで悩んでいたからです。建築の仕事に従事しながら人の大切な命を守ることができなければ、設計をする者がその役割を十分に果たしたとは言えない。人間の力には限界があり、自然の力の前には余りにも微力であることを痛感したのです。私は建築設計という仕事を生涯の生業とすることを止めることにしました。今、私たち一人ひとり何ができるかを考える時です。
現在、被災地においては初動支援に混乱があるものの、支援物資が届きつつあります。これからは中・長期的に、どのように被災地で不安と多くのものを失った被災者の方々を支えつつ、共にあゆむことができるのかを考えなければなりません。現在、支援活動を行なっている方々がより支援活動が効果的に行なわれるように私たちも協力していかなければなりません。
在日大韓基督教会の諸教会のみなさん! 祈りに覚えることはもちろん、物心ともに、被災者の方々のために心を一つにして協力していきましょう。
●鄭守煥(社会委員長)
熊本地震救援募金
○送金先:郵便振替口座 00130-9-159228
口座名称 在日大韓基督教会