去る6月10日(月)、11日(火)に、伊豆長岡温泉ホテルにおいて、第47回在日大韓基督教会(以下、KCCJ)と日本基督教団(UCCJ)との宣教協力委員会が「両教会の宣教課題と宣教協力 -礼拝を巡って-」と題して開催された。
開会礼拝は、KCCJの宣教委員長である崔栄信牧師ではじまり、金武士牧師(総会長)が「言うべきことは、その時授けられる」(マタイ10:16-23)と題して説教した。
その後洪性完牧師(総幹事)の司会で、KCCJ出席者の紹介がまされた。UCCJは、長崎哲夫牧師(総幹事)が紹介した。前回議事録は朴太元牧師が報告した。
そして両教会の総幹事によってそれぞれの教団についての活動報告と両教会の東日本大震災の被災状況が報告られた。
夕食後は、書記である権寧国牧師(福岡教会)の司会で、金健牧師(川崎教会・歴史共同研究委員)が「在日大韓基督教会の礼拝について-二重言語の礼拝についての考察-」発題をした。金牧師は、自分の礼拝との出会いを「異質な世界、異質な言語との出会い」と称しながら、韓国教会の受難と礼拝言語を歴史から辿り、韓国人なのに日本語で礼拝し伝道するという時代を取り上げた。今は在日4世に時代になり、各教会では分離型(韓国語礼拝と日本語礼拝に分かれている)、混在型(両国語を使用する)、韓国語のみ・日本語のみの教会での同時通訳が紹介され、人材の確保と牧師の二重言語の学習の大切さを述べた。
翌日は、大三島義孝牧師(幹事)の司会で雲然俊美牧師(秋田桜教会・書記)が「両教会の宣教課題と宣教協力-礼拝を巡って-」題して発題をした。伝道は礼拝から始まるし、礼拝は伝道に向かっているので、両教団の礼拝を学ぶことは大事であると述べた。アイデンティティをどこに置くかの問題(日本人か韓国人か。日本人かクリスチャンか等)を考えることと見出すことが大事であるが、聖書の御言葉は、「ユダヤ人もギリシア人もない。あなたがたは皆、信仰により、キリスト・イエスに神の子です…あなたがたは皆、キリスト・イエスにおいて一つだからです。」(ガラテヤの信徒への手紙3:26-29)と示していることを述べた。
続いて、両教会の総幹事の共同司会のもとで、発題を受けての質疑討議を行った。質疑討議では、日本基督教団の礼拝の特徴(式文)と在日大韓基督教会の礼拝の特徴(韓国語と日本語の二重言語)が話された。その中でも礼拝の様々な形式について熱い議論がなされた。その後、毎年8月に両教会から共同で発表される「平和メッセージ」について話し合った。また、宣教協約30周年について、歴史共同研究についても具体的な協議を終えた。
閉会礼拝は、伊藤瑞夫牧師(副議長)の司会で、石橋秀雄牧師(教団議長)が「いつものとおり自分の神に」(ダニエル書6:6-11)と題して説教した。(報告:編集部)
プログラム
10日(月)16:00~16:30 開会礼拝
司会者:崔栄信宣教委員長
説教者:金武士総会長
16:30~18:00 紹介
司会者:洪性完総幹事
・出席者紹介(15分)
・前回記録(第46回)確認(5分)
・両教会の紹介(各書記・各15分)
・両教会の東日本大震災の被災状況(40分)
18:00~19:00 夕食
19:00~20:00 発題
司会者:権寧国書記
発題者:金 健 歴史共同研究委員
11日(火) 7:00~ 8:00 朝食
8:00~ 9:00 自由
9:00~10:00 発題
司会者:大三島義孝幹事
発題者:雲然俊美書記
10:00~11:30 協議
司会者:長崎哲夫総幹事 洪性完総幹事
・発題をうけて
・平和メッセージについて
・協約30周年について・歴史の共同研究について
11:30~12:00 閉会礼拝
司会者:伊藤瑞男副議長
説教者:石橋秀雄議長
12:00 昼食
13:00 解散
出席者
日本基督教団;石橋秀雄(教団総会議長) 伊藤瑞男(教団総会副議長) 雲然俊美(教団総会書記) 長崎哲夫(教団総幹事) 小橋孝一(在日韓国朝鮮人連帯特設委員会委員長 歴史共同研究委員) 張田眞(宣教委員会委員長 歴史共同研究委員) 佐藤飛文(歴史共同研究委員) 加藤誠(世界宣教幹事) 高田輝樹(職員) 大三島義孝 (宣教幹事) 嵯峨真美子(職員)
在日大韓基督教会;金武士(総会長) 趙重來(副総会長) 権(寧国(書記) 朴太元(副書記) 崔栄信(宣教委員長) 李清一(歴史共同研究委員) 金健(歴史共同研究委員) 洪性完(総幹事・歴史共同研究委員) 曺泳石(幹事) 許伯基(幹事)