作成：歴史編纂委員会 在日大韓基督教会 歴史

1883年

4月 29日	李樹廷受洗（場所：露月町教会＝現日本基督教団芝教会）
6月 24日	李樹廷、朝鮮安息日学校（主日学校）開設（朝鮮人留学生の信仰共同体の形成）。1883年末までに李樹廷をはじめ7〜8名の留学生が受洗。彼らを中心に30余名の留学生による朝鮮人教会が東京に設立される

1885年

李樹廷翻訳による「新約馬可伝福音書言解」刊行（横浜：米国聖書会社）
2月	H.G.Underwood（北長老教）、H.G.Appenzeller（北監理教）が横浜着。李樹廷より朝鮮語を学ぶ。朝鮮語訳聖書を携えて朝鮮に向かう

1906年

11月 5日	東京朝鮮基督教青年会（現,在日本韓国基督教青年会）設立。留学生を対象に聖書研究会を持ち、日曜日には礼拝を行うようになる（東京留学生約400名）

1908年

鄭益魯長老、金貞植ＹＭＣＡ総務、10余名の学生が礼拝後集まり、ＹＭＣＡとは別に教会を設立することで意見が一致、東京教会設立

1909年

10月〜12月	韓錫晋牧師来日、約３ヵ月間滞在。教会任員を任命。領袖に金貞植、曺晩植、呉舜炯、執事に金顕洙、荘元培、張恵淳、白南薫

1910年

朴永一長老、伝道者として東京へ赴任（４ヵ月）

1911年

朴永一長老、東京赴任（３ヵ月間）、病気のため帰国召天。
7月	教会任員会を開き、礼拝を合同（長老会、監理教）で守ることを決定し、本国の長老会総会と監理会年会に報告

1912年

林鍾純長老、東京教会赴任（４ヵ月間）
9月	長老会総会と監理会年会は東京伝道を連合して責任を持つことに合意

1913年

9月	朱孔三牧師（長老会）、東京連合教会赴任。教会情況：留学生500〜600名、洗礼教人80名、学習教人40名、決心者40名、毎週出席者80〜100名

1914年

呉基善牧師（監理会）、東京連合教会赴任

1916年

9月	李汝漢牧師（長老会）、東京連合教会赴任。横浜在住の20余名の信者および女子労働者への伝道を始める

1917年

林鍾純牧師（長老会）、東京連合教会赴任

神戸神学校専攻科在学生の林沢権、李仁植が神戸在留の同胞信者と礼拝所を定めて集会を始める

1918年

3月 26日	朝鮮イエス教長・監連合協議会結成
12月 29日	神戸、朝鮮人基督教講議所開始（林沢権牧師設立）。男女19名出席

1919年

2月 8日	2・8独立宣言式挙行（場所：東京朝鮮基督教青年会会館）
10月	京都朝鮮人基督教会始まり、60〜70名の信者が集まる
11月 15日	京都学生礼拝会始まる（場所：京都大学キリスト教学生青年会館）13名出席。京都大生の李順鐸が中心となる
12月	「ここ（神戸、大阪、京都）にも働き人（伝道者）を送ってください」の記事が『基督申報』に掲載される＜神戸発信＞

1921年

5月	神戸神学校の金禹鉉神学生、大阪難波摂津紡績会社の女工・金義生姉妹と出会い寄宿舎の部屋を借りて祈祷会を始める。
大阪東部教会（現大阪教会）設立
9月	神戸在住の神学生６名、夏期休暇を利用して全朝鮮を巡回伝道
10月 30日	神戸教会設立

1922年

3月	金二坤牧師（長老教慶南老会）、関西伝道始める
4月 16日	兵庫県西宮で礼拝始まる。平均13名出席。５月より夜学開始
10月 30日	神戸教会設立
4月 30日	大阪北区教会（中津町下３番）で礼拝始まる
5月 1日	大阪紡績会社春木工場で日曜日に礼拝を持つ
6月 30日	神戸朝鮮イエス教会、兵庫県庁より設立認可を受ける
9月 18日	京都朝鮮人教会で夜学校開始
12月	日本関西地方在留朝鮮人基督教伝道会を組織

1923年

大阪今宮教会（現,大阪西成教会）設立
8月	W.N.Blair宣教師（在平壌）、日本ミッション同盟年次総会に出席し、在日朝鮮人宣教への協力を要請
9月 1日	関東大震災発生。東京朝鮮ＹＭＣＡ会館焼失
九州地区（福岡、八幡、小倉）に伝道始まる

1924年

3月	関西朝鮮イエス教信徒会結成（場所：明石集会所）
9月 7日	第１回関東大震災記念主日。説教：崔承萬ＹＭＣＡ総務
9月 24日	関東大震災発生。東京朝鮮ＹＭＣＡ会館焼失
9月 25日	関東大震災発生。東京朝鮮ＹＭＣＡ会館焼失
11月	朴淵瑞牧師、関西地方伝道のため来日（長・監連合宣教会派遣）

1925年

2月	大阪神学院在学中の全弼淳氏、名古屋で伝道を行う
9月	十三教会（現,大阪北部教会）設立
10月 6日	京都教会設立

1926年

9月 29日	大阪東部教会の教会設立認可願いが不許可となる。同時に大阪府下朝鮮人教会集会所５ヵ所に対しても集会禁止令を受ける。11月、許可申請の管理者名を変更して許可を受ける
12月	呉沢寛牧師、九州地方伝道牧師として赴任（朝鮮基督教連合公議会伝道局派遣）

1927年

3月	九州伝道状況：八幡　男15名、女3名、計18名で礼拝
3月 2日	福岡教会設立
3月	朴淵瑞牧師帰国、後任に韓泰裕牧師赴任
8月	小倉、八幡教会設立
9月	申公淑牧師、東京連合教会に赴任
10月 3日	L.L. Young宣教師来日、在日伝道開始
10月	カナダ長老教会、朝鮮基督教連合公議会および外国宣教団、在日朝鮮人伝道について協議を行い、合意文書を確認。教会名称は「朝鮮基督教会」（Korean Christian Church）とする
10月 25日	堺教会設立

1928年

2月 19日	横浜教会設立
3月 10日	豊橋教会設立
5月 25日	下関教会設立
6月 4日	大阪今宮教会、幼稚園設立
7月 17日	大阪今宮教会、夜学を再開。毎夜平均30名
9月	京都南部教会設立
9月 20日	名古屋教会設立
10月 2日	兵庫教会、幼稚園開園。児童30余名
10月 28日	朴尚東牧師、関西地方牧師就任歓迎会（場所：十三教会）

1929年

4月	北海道（札幌・小樽）伝道開始。韓泰裕牧師赴任
4月 4日	東京朝鮮基督教青年会館落成式
5月 6日	第１回九州地方会（場所：小倉教会）会長：呉沢寛
12月 15日	金吉昌牧師、東京連合教会に赴任

1930年

1月	大阪朝鮮教会中央礼拝堂建築期成会発足。会長：朴尚東
1月 8日	京都に崔敬学牧師赴任。毎主日午前礼拝は連合礼拝（京都中央、南部、東部、伏見教会）として守る
3月 31日	在日本関東朝鮮基督教会諸職連合会発足。会長：金吉昌
4月 20日	在日本朝鮮イエス教会関東地方連合復活祭記念礼拝、200〜300名出席
8月 10日	目黒教会創立礼拝、30余名出席（東京連合教会）
8月 18日	雑司ヶ谷教会創立礼拝、34名出席
9月	朝鮮イエス教連合公議会（第7回総会）。大阪朝鮮イエス教会堂建築に関して献金協力決議
9月 20日	名古屋教会、幼稚園永生学園を開園。園児20名
11月 22日	在日本関西地方神学生会創立場所：大阪西部教会）

1931年

1月	大阪朝鮮教会中央礼拝堂建築期成会発足。会長：朴尚東
3月 11日	在日本朝鮮イエス教会状況（1930年の報告） 教役者：牧師６名、伝道師５名（男１・女４）、宣教師６名、神学生・保母６名。①九州地域：福岡、八幡、小倉、下関教会、大里、中山伝道所　②神戸地域：飾磨、兵庫、神戸、大石、青木、尼崎、西宮教会　③大阪地域：今宮、東部、大運橋、住吉、堺、北区、西部、十三、中央教会、小坂伝道所④京都地域：京都中央、京都東部、京都南部、伏見教会　⑤名古屋地域：名古屋、豊橋教会、名古屋市内に４つの伝道所　⑥東京地域：東京、横浜、雑司ヶ谷、目黒教会　⑦北海道地域：札幌教会、小樽伝道所
4月 20日	第3回九州地方会（場所：八幡教会）会長：L.L.Young
4月 27日	関西地方勉励青年会連合会発足総会（場所：神戸教会） 参加教会：名古屋、京都中央、神戸、大阪北区、青木、大阪十三、大阪東部、大阪、木津川（9教会）。会長：崔成坤4.27在日本朝鮮イエス教関西地方会（場所：神戸教会） 会長：崔敬学
8月	大阪東部教会夏期天幕伝道大会、講師：全仁善「我々は日本に住んでいるが、朝鮮人であることを忘れてはならない」と講演して検挙される。集会は中止 八幡教会、飾磨教会、横浜教会等で夏期聖経学校開催
9月	金応泰牧師、東京連合教会に赴任
10月 10〜13日	青木教会創立10周年記念大伝道集会
11月 10日	守部教会（現,武庫川教会）設立
12月 28日	崔永来牧師、福岡教会に赴任
12月 30日	飾磨教会女子伝道会創立総会

1932年

2月	吉見教会設立
3月	春木教会設立
4月 18日	在日本朝鮮イエス教関西地方会第10回定期総会（場所：大阪東部教会）代議員49名。会長：李寅渉
4月 24日	在日本朝鮮イエス教九州地方会第４回定期総会。会長：呉根睦。新設教会の承認：高松教会
6月 15日	中山教会堂奉献式
9月	在日朝鮮教会現況：教職者・牧師10名、其他教役者７名、信者総数2,414名、洗礼教人826名、教会46ヵ所、勉励会19・会員540名、婦人会14・会員280名、幼稚園5園・園児119名
10月	宇部教会設立
11月	金洙喆牧師、大阪地方に赴任 門司教会設立

1933年

3月	金益斗牧師講演会（場所：大阪東部、今宮、北区教会） 主催：大阪連合諸職会、後援：カナダ宣教会
4月	長崎教会設立 飾磨教会、幼稚園開園。園長：Maclay宣教師 大垣教会設立
5月 15日	第５回九州地方会定期総会（場所：中山教会）会長：崔永来牧師
6月 21日	高麗偉牧師、神戸兵庫教会に赴任（カナダ宣教部招請）
6月 25 〜7月 4日	関西地方神学生会夏期巡回伝道、大田教会、水原教会、京城中央教会、新義州教会を巡回
11月 15日	飾磨教会10周年創立記念式
12月 10日	小倉教会献堂式

1934年

1月	朝鮮基督教連合公議会、九州地方における宣教事業を中止
1月 1〜5日	大阪北区域５教会（中央、西部、北区、十三、淡路）連合査経会開催
1月 19〜20日	関西地方神学生会主催「同胞慰安音楽会」（場所：神戸ＹＭＣＡ会館、大阪ウィルミナ女学校講堂）
2月 21日	在日本朝鮮基督教大会創立（場所：大阪東部教会）会長：L.L.Young（栄在馨）、副会長：呉沢寛、書記：呉根睦、文宗洙、会計：崔敬学、朴尚東。会員19名（宣教師１名、牧師９名、教会代表９名）
4月 10日	関西中会創立総会（場所：大阪今宮教会）。会長：高麗偉 中北中会創立総会（場所：大阪今宮教会）。会員10名 文宗洙牧師（福井教会）の基督申報への記事「朝鮮民族と基督教」の続編が掲載禁止となる
5月 1日	東京神田教会（東京連合教会）に金洙喆牧師赴任
5月 13日	名古屋教会献堂式
5月 20日	堺教会献堂式
7月 4〜5日	大阪教会連合主催、夏期聖経学校指導者講習会開催。講師：洪秉漩、金基演牧師。 11教会50名参加
9月 1日	第１回全朝鮮勉励会4年大会に横浜、神戸、大阪等より参加（場所：平壌崇実専門学校）
10月	「在日朝鮮教会現況」：教会数51、教役者27名（牧師9、宣教師6、伝道師12）
11月 10日	京都田中幼稚園設立（現,向上社保育園）。名誉園長：魚乙彬（アービン）、園長：高光模

1935年

4月 7日	福島教会、愛光託児園開園式。園長：金英哲牧師
4月 9日	第2回関西中会定期総会（場所：守部教会） 会長：文宗洙牧師。①長老将立3名　②姫路教会設立許可
4月 14日	西部教会、李元道長老委任式
4月 16日	第2回中北中会定期総会（場所：名古屋教会）、孫炳泰長老委任式
4月 21日	東部教会、姜喜錫長老委任式
4月 28日	今宮教会、韓廷洙長老委任式
5月 12日	金洙喆牧師送別連合礼拝（神田、深川、駒込教会）
6月 9日	京都幼年主日学校連合野外礼拝、６幼年主日学校より250名
7月 14日	大阪中央教会献堂式、司式：呉沢寛牧師。総工費12800余円
8月 1日	在日本朝鮮基督教共励連合会夏期修養会（場所：樽井）
10月	東京神田（東京連合）、深川、駒込教会の連合で崔錫柱牧師（長老教）請聘
10月 12日	第6回常務局会、1936年春より、東京連合教会後任として呉沢寛牧師の派遣を連合公議会に交渉することを決定
11月	京都教会礼拝堂新築、警察当局によって使用不許可となる
11月 17日	守部教会、新築礼拝堂献堂式
12月 26日	東京連合教会聖誕祝賀礼拝（神田、深川、駒込教会連合）会衆700名余

1936年

4月 21日	第３回中北中会定期総会（場所：名古屋教会）会長：朴尚東
5月 6日	第２回在日本朝鮮基督教大会（場所：兵庫教会）。会長：L.L.Young、副会長：　朴尚東、書記：文宗洙
8月	東京深川教会、新築落成式
11月	日本基督教連盟へ加盟。名称を「朝鮮基督教」と改称

1937年

1月	全国的に査経会、復興会が実施される
2月 22日	関西地方神学生会第10回定期総会
3月 2日	日本基督教連盟「朝鮮人伝道委員会」（委員長：森田殿丸）にL.L.Young宣教師、盧震鉉牧師が出席。この年の伝道支援として1,200円の募金と官庁との関係で委員の斡旋を依頼
4月 10日	東京朝鮮基督教青年会、神田教会（東京連合教会）との関係について声明を発表。神田教会が集会場所を移転し、分離独立したことを公にする
4月 13日	第４回関西中会定期総会（場所：大阪北部教会）。会長：文宗洙
4月 19日	関東中会創立総会（場所：東京中央教会）。８教会（牧師１、伝道師１、教会代表16）。会長：呉沢寛
5月	金奉圭、朝鮮基督教会初の牧師任職（按手）、八幡教会に赴任
9月	基督教報東京支局「崇徳寮」を留学生指導のため経営
11月 21日	「1937年度夏期児童聖経学校総決算」参加64校、参加生徒数2387名、教師数191名
12月	秋仁奉、朝鮮基督教会の牧師任職

1938年

1月 1日	西南中会共励青年連合会創立
1月 25日	大阪北区在住教人、朴基弘（31歳）、羅伊順（49歳）、「皇大神宮に対する不敬事件」で逮捕される
5月 5日	第３回朝鮮基督教大会（場所：大阪）会長：朴尚東。日本基督教会と合同もしくは協調することを決定、交渉委員にL.L.Young宣教師他５名選出
10月 7〜11日	第52回日本基督教会大会、「在内地朝鮮人教会に対する建議案」（提案者：浪速中会）を承認し、基礎条件を制定するため特別委員を選出（委員長：多田素）

1939年

3月 24日	朴寛俊、安利淑、朴永昌、衆議院議場に献議案（東亜大局国教改宗献議書他４種）を投下し、逮捕される
4月	日本基督教会第62回浪速中会にて、加入にあたっての３項目の条件を朝鮮基督教会に通告　①日本基督教会の信条に服すること　②教役者の再試験をなすこと　③布教は国語（日本語）を使用すること
5月	李守弼、徐丙烈、全仁善、牧師任職
9月 19日	朝鮮基督教会、名古屋で会合し、日本基督教会の合同条件の緩和要求案を検討　①布教伝道は国語（日本語）を使用することを削除すること　②教役者資格の再試験に対し現在の朝鮮基督教会の教役者を認めること　③朝鮮基督教会大会を合同後は日本基督教会中会として認めること
10月 6〜10日	第53回日本基督教大会、「在内地朝鮮人教会に関する特別委員報告」を承認（朝鮮基督教会の申し入れは否定）
11月 4日	日本基督教会側とカナダ長老教会宣教部との会合で、合同後の宣教協力について協議
11月 25日	カナダ長老教会宣教師、神社参拝問題で日本基督教連盟からの脱退を決定