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総会のお知らせ

CCA-JID部門委員会に出席

掲載日 : [14-10-23]   照会数 : 3928







CCA-JID部門委員会に出席
スリランカNCC100周年記念行事に参列
 
2014年10月21〜22日、アジアキリスト教協議会(CCA)のJID(正義と国際開発および奉仕)部門委員会がスリランカのコロンボで開かれ、日本からはJID委員である許伯基牧師が参加した。この委員会はスリランカキリスト教協議会(NCCSL)の創立100周年記念行事に場所と日程を合わせて行われたもので、CCAは各国のこのようなエキュメニカル・イベントにできるだけ多くの国から参加者が集まり、アジアのキリスト教の団結を高めることができるように、と配慮している。

このJID部門委員会には、タイ、オーストラリア、フィリピン、日本、そしてスリランカからそれぞれ委員を、そしてCCAから総幹事であるヘンリエット・フータバラット・ラバン博士とスタッフのスーザン・ジェイコブ氏を集めて行われた。CCAは今年の5月にインドネシアで第14回総会を開催するが、これはその総会に向けての準備であった。まず、各国のエキュメニカル運動と社会状況についてシェアがされた後、CCA-JIDがアジア各地でこの4年の間に行ってきた平和、人権、環境などに関する様々なプログラムの活動報告を受けた。活動報告の合間に分かち合われた問題点で印象的だったのは、CCAが深刻な財政危機に慢性的にさらされており、その原因はこれまでCCAが西欧の教会の資源に頼りすぎてきたということ。しかしこの財政危機をCCA加盟教団はむしろ「恵みの時(moment of grace)」であって、CCAの活動を支える機会である、ととらえるべきであるということ。その支えの方法として、決してCCAに例えばこのスリランカでの委員会開催のように、ホスト国の教会が会議開催を財政的に支えたり、各委員の所属教団・団体が必要な飛行機代を負担したりする方法がある、ということだった。(実際に、許牧師の参加は、在日大韓基督教会が派遣者の飛行機代を負担する、というかたちの寄付によって実現した)
 
JID部門委員会が終わった後は、引き続きその週の間中行われたNCCSLの100周年記念行事に参加した。神学協議会や感謝記念礼拝など様々な行事がある中で、もっとも強烈だったのはバンダラナイケ記念国際会議場という巨大なホールを借り切って行われた100周年記念式典だった。スリランカの現大統領やWCCのアグネス・アブオム議長が出席する中、賛美やワーシップ・ダンス、シンハラ族、タミル族、その他の少数民族の民族舞踊、そしてNCCSLの歴史を紹介するプレゼンテーションや、功労賞の授与式など、盛りだくさんのプログラムが進められた。今回初めて知ったことは、エキュメニカル運動の出発点とされるエジンバラ世界宣教会議(1910年)の直後に、当時イギリスの植民地であったインド、ビルマ(現ミャンマー)、セイロン(現スリランカ)で宣教師によってNCCが設立され、それが後に各国の独立に従って分立していった、ということだった。よって、ミャンマーとインドでもNCCが創立100年となり、これらはアジアで最も古いNCCである。
 
NCCSLは日本のNCCJと同じく「キリスト教協議会」であり、教団教派だけでなく、YMCA, YWCA, 聖書協会、学生キリスト教連盟(SCF)なども含まれる。NCCSLは設立以来、社会福祉や障がい者・子どもの権利擁護、女性の地位向上などに多大な貢献をしてきた。またスリランカ内戦においては仲介役を務め、内戦後にはシンハラ族とタミル族の和解のための事業や、兵士たちの社会復帰事業などに力を注いでいる。またNCCSLの中での交流と絆がもとになって、長老教会、バプテスト、メソジストの諸教派が合同して、スリランカ合同教会が生まれるなど、実にダイナミックな役割を担う組織である。仏教やイスラム教のイメージの強いスリランカであるが、人口の7%以上はクリスチャンであり、その影響力は、現職大統領がNCCの記念行事に参加することから見ても、相当なものである。アジアのキリスト教の底力を垣間見る貴重な体験をさせていただいた。
(報告:許伯基)


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