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総会のお知らせ

KCCJ社会的態度表明

掲載日 : [13-10-16]   照会数 : 4703

KCCJ社会的態度表明
 
「いつまで、この地は渇き、野の青草もすべて枯れたままなのか。そこに住むものらの悪が、鳥獣を絶やしてしまった。」(エレミヤ書12:4)
「あなたがたはこの世に倣ってはなりません。むしろ、心を新たにして自分を変えていただき、何が神の御心であるか、何が善い事で、神に喜ばれ、また完全なことであるかをわきまえるようになりなさい」(ロ-マの信徒への手紙12:2)
 
在日大韓基督教会(KCCJ)第52回定期総会に参加した私たちは、1世紀以上にわたり日本の社会で共に暮らし、友情を交わし、正義と平和を希求し、社会に仕え、これからも子々孫々に暮らし続けるものとして、ここに「社会的態度表明」をする。
旧約聖書の預言者エレミヤは、エルサレムからバビロンへ強制移住させられた民に「町の平安を求め、その町のために主に祈りなさい。その町の平安があってこそ、あなたがたにも平安があるから」と勧めた(エレミヤ書29章7節)。
私たちは、日本に生きる人々や自然、動物、そして生きとし生けるすべての生命が尊重され、互いに助け合うことが、東アジアおよび世界の平和に繋がることと確信し、その実現のため、以下のことを推進していく決意を表明するものである。

1.日本政府は脱原発政策を
現代科学文明が生み出した原子力発電は、「地球温暖化防止に役に立ち、自然環境にやさしく、安いエネルギー」だと主張されてきたが、1979年スリーマイル島原発事故、1986年のチェルノブィリ原発事故等によって、人類に破滅をもたらすものであることが明らかになった。まさに福島原発事故は、そのことに確証を与えた。
明らかに人災といえる原発事故から2年半が過ぎても、放射能汚染は拡大され、フクシマと日本を越えて今も地球村を蝕む脅威となっている。ただちに原発推進政策を止め、原発稼働を中止し、廃炉すべきである。まして、原発ゴミである高レベル放射性廃棄物処分場の問題は次世代に取り返しのつかない負債を負わせることになる。
私たちは、被爆労働者や原発周辺の住民、被爆した生態系の悲惨な状況に注視し続けると同時に、隣人と共に苦しむものでありたい。

2.東日本震災地の外国籍住民を孤立させない
私たちは、東日本大震災で被災した地域、人々の悲しみや恐れを覚えて祈り、 全国の教会や海外教会から送られてきた義援金(約3,500万円)等で最優先的に連帯してきた。 その活動の中で、約8万名の外国からの移住民の悲惨な状況を知った。彼ら彼女らは、「津波」の意味は分かっても「高台」が理解できず、緊急避難地も認識できないまま逃げのびた。そして日本語が不自由であるがために、さまざまな支援情報を得ることができず、孤立して暮らしている。
二重三重の苦しみにさらされている彼ら彼女らの現実に、行政は真剣に配慮しなければならない。彼ら彼女らを孤立させてはならない。

3.政府から独立した「国内人権機関」の設立を
私たちは、90年前に起こった関東大震災の混乱中、自警団等による朝鮮人虐殺の事件を覚えている。未だに真相解明がなされず、闇に放置されている。植民地政策と侵略戦争を正当化するため異民族への偏見や侮辱、恐れを植え付けた教育が背後にあったことを、私たちは想起する。
私たちは、日本国内において政府から独立した公正な審査ができ、さまざまな人権侵害を救済する機関の設置を求める。多民族・多文化の現代社会には、多様な価値観や主義主張があることは当然である。しかし、あからさまな差別発言、ヘイトスピーチ、差別行動をする人が増えつつある。人種、皮膚の色、ジェンダー、家柄(descent)、国籍、民族的出身、障害、年齢、宗教および性的指向などに基づく歴史的・現代的差別を禁止する法律の制定と、国内人権機関が一日も早く設置されることを願う。

4.自由と尊厳を奪う改定入管法
日本の歴代政権は、国際社会の流れに反して、未だに外国籍住民への同化と排斥、監視・管理政策で一貫している。2012年7月9日から実施された「改定」入管法・入管特例法・住民基本台帳法による「新たな在留管理制度」は、外国籍住民を特別永住者、中長期在留者、非正規滞在者という3つのカテゴリーに分断し、まず特別永住者に対してはこれまでと同様に管理しつつ同化と排除を続け、また中長期滞在者に対しては在留カードによって徹底的に管理するものである。さらに、非正規滞在者に対しては本人とその家族の生存権も剥奪する。重い罰則、在留資格取り消し、強制退去を伴う新制度は、明らかに差別政策であり、改正されなければならない。

5.「記憶されない歴史は繰り返す」
日本の富国強兵政策による植民地支配とアジア太平洋侵略戦争など、歴史の傷が癒されないまま、未だに正義による裁きを叫ばざるをえない。関東大震災における朝鮮人虐殺事件の実態調査と謝罪、日本軍「慰安婦」被害者の名誉回復と補償、在日韓国朝鮮人など旧植民地出身者とその子孫に対する人権保障、被爆韓国朝鮮人への手厚い補償、朝鮮学校とその子どもたちに対する差別政策の中止、北朝鮮との国交正常化、強制連行・強制労働の実態調査、日本の歴史責任が清算されなかった1965年韓日条約の見直しなど、歴史と正義が求める諸課題が取り残されたままである。「記憶されない歴史は繰り返す」というポーランドのアウシュビッツ収容所入口に書かれている言葉を、忘れてはならない。

6.「外国人住民基本法」成立を
200万人以上の外国籍住民が共に暮らす日本社会においては、国籍を問わず人間としての普遍的な自由と尊厳を提示する道しるべが必要である。長年の人権獲得運動の集約的産物として、「外国人住民基本法(案)」が提示された。これは、私たちKCCJを含む多くのキリスト教団体が加盟している「外国人住民基本法の制定を求める全国キリスト教連絡協議会」が作成したものである。私たちは、日本がこの地で生きるすべての者を社会の構成員として尊重する、人権感覚に優れた先進国になることを希望する。「外国人が暮らしやすい社会は日本人にも暮らしやすい」からである。
 
2013年10月16日
 
在日大韓基督教会 第52回定期総会 参加者一同


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