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アクラ信仰告白10周年記念 神学協議会開催

掲載日 : [14-09-12]   照会数 : 4431







アクラ信仰告白10周年記念
神学協議会開催
 
9月8日から12日にかけて、台湾の台北にてアクラ信仰告白10周年を記念する神学協議会が開かれた。
 
これはWCRC(世界改革派教会共同体)のNEAAC(東北アジア部会)の枠組で行われたイベントである。アクラ信仰告白とはガーナ共和国のアクラで2004年に開かれたWARC(当時)で採択された、世界の暴力と不正義、そして環境問題に関する教会の取り組みに関する使命を謳った信仰告白文である。
 
このアクラ信仰告白の10周年を記念して、世界の各地域でWCRCによる地域神学協議会が開かれ、各地域の声明文と代議員が決定される。そしてその声明文を持って、ドイツのハノーバーで開かれる全体神学協議会(11月)に、各地域の代議員が集まることになった。台湾長老教会(PCT)がホスト役を担った東北アジア部会での神学協議会は、日本からは在日大韓基督教会と日本キリスト教会、香港から中華基督教会香港区会(HKCCCC)、韓国からはイエス教長老会統合(PCK)と韓国基督教長老会(PROK)、及びWCRCのスタッフがハノーバーから、またWCCのアドバイザーがフィリピンから参加した。

各国の社会と教会の状況をシェアした後、参加者たちの発題と講演を聞いた。特に印象に残ったのは、HKCCCCから参加した牧師によってシェアされた、自分たちの住む町を治める首長を自分たちが選ぶことができない香港の人々のジレンマであった。当時は香港の反政府デモが始まる直前であり、その緊迫した状況が話から伝わってきた。その後、反政府デモが始まり、当局とデモ隊のせめぎ合いのニュースに日本で接するたびに、居ても立ってもいられないような思いを持った。また、台北の中心部にある再開発地区にフィールドワークとして赴き、当局によって行われた強制退去について話を聞いた。その地区の中で、住む場所を奪われた90歳の老人が今も野宿生活を送っており、その叫びに耳を傾ける貴い機会を得た。
 
5日間の協議会は声明文の作成作業で大詰めを迎え、内容をめぐって時に激しい議論が交わされもした。CCJとKCCJの強い意向によって、声明文には日本の右傾化と軍事化、歴史修正主義的な態度と韓・中・日間の関係悪化、ヘイトスピーチの問題、また反核についての内容が盛り込まれた。ハノーバーの神学協議会の本会には、PCTのJoshua Lian(連振翔)伝道師が東北アジア部会より派遣されることとなった。PCTの素晴らしいもてなしと強力な組織力、そして台湾料理の美味しさと台北の趣たっぷりの町並みが、とても印象に残った旅となった。
 
(報告:許伯基)


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