2015年 8・15 韓半島平和統一南北共同祈祷文
<韓国基督教教会協議会・朝鮮キリスト教連盟>
歴史をつかさどられる神よ、
今年で光復70周年を迎えました。日帝による植民地時代の厳しい迫害を耐え抜いて迎えたあの日、私たちは解放の歌を歌いました。あの日、胸で歌うこの歌は南と北、「平壌とソウル」のどこでも、まるで涙のように流れ出ていました。今もその声が心臓にこだまするようです。しかし私たちは今日、植民地時代に劣らぬほどの憎悪を抱き、敵対的な分断状態を生きています。主よ、私たちを憐れんでください。
慰めの神よ、
今年で分断の年月が70年となりました。バビロンの捕虜として捕らえられたユダヤ人たちは預言の通りに解放されて祖国へと帰ることが出来たのに、わたしたちには「もうすぐだ」という統一の予兆さえ見えないまま今日を生きています。植民地時代には好きなように行き来できた陸路も、鉄路も、海路も、今はすべてが塞がれています。自由であるはずの虫やけもの、草木の種や木の実でさえも、南と北の区分の中に不自由に押し込められています。主よ、私たちが再びあの日の解放を胸に抱くことが出来るようにしてください。三千里の錦繡江山のすべての人々が、統一の歌を準備することが出来るようにしてください。
平和の神よ、
天と地がいつも変わらぬように、70年の間、この地を囲む強大国は、今昔変わらず私たちを圧迫します。時折、平和をもたらす仲裁役として期待をかけてもみましたが、この国々は結局、軍事的にも経済的にも自分の利益を優先するだけでした。最近の日米軍事同盟はどんどん強化され、中国・ロシア間の同盟意識は強固になっています。軍備競争にふけり、軍事協力を推進することで、さらに危機を煽っています。そのような中でこの民族が自立して生きる道とは、互いに交流し往来して、ともに和解と協力を高めることであるのに、愚かな私たちはさらに高い壁を固く積み上げています。主よ、今私たちを悔い改めさせてください。
慈しみの神よ、
70年を待ってきた今、私たちはこの地で、主の全き平和を希望します。70年の間繰り返されてきた葛藤と対決の歴史を一日も早く終わらせることを願います。血を分かった兄弟姉妹、白衣をまとった私たち民族が、東アジアや世界において美しい一致と平和裏の統一を成し遂げることを通じて、自信感を取り戻すことを期待します。和解の知らせが東西南北に波打ち、平和の知らせが白頭山を超えてユーラシアへ、済州島を超えて太平洋へ、大きな風となって拡がっていくことを夢見ます。主よ、私たちの願いを、どうか叶えてくださいますように。
一つにしてくださる神さま
南と北の教会が一つの思いを持って統一を念願として祈るこのとき、主よ、私たちを平和の使徒とならしめてください。恐れに打ち勝って和解の伝達者となった弟子たちのように、キリスト者として召命を受けた私たちすべてが、「和解のために奉仕する任務」(Ⅱコリント5:18)を完全に成し遂げることができるようにしてください。
十字架の死を勝利され、よみがえられて永遠の命をくださった主イエス・キリストのみ名によって祈ります。アーメン。